二世帯住宅日記
今回は、あるリフォーム工事の報告です。
ある定年されているご夫婦(65歳)が、
昨年の夏、当社に来社されました。
依頼内容は、
「一緒にすんでいたおばあちゃん(99歳)(奥様の母親)が、
家の中で転倒、足を骨折。
現在、入院中。
リハビリすれば何とか退院可能。
ただし、介護は必要、
おばあちゃんのために一部屋増築、
家を”バリアフリー化”してほしい。」
数回の打ち合わせ後、プラン・工事金額も決定。
秋口より、工事日も決まった契約1週間前・・・・
お客様より電話が、
「もう少し、工事を延期してもらえますか?」
何となく、理由が言いづらそう・・・・・
当社も詳しいことを聞かず、
「わかりました」と了承。
それから約2ヵ月後の11月中旬、
ご主人から、急に連絡。
お会いすると、
「前回、打ち合わせていた内容で、リフォームを行ってください。」
実は、契約直前、おばあちゃんは、病院内で再転倒、
腰の骨を折る重傷。
二度と、自分の足で立ち上がることができない。
さらに・・・・・・
老衰のため、半年、命が持たないかも・・・・・・
ボクは、ご主人に、失礼を承知で言いました。
「このリフォームは、無駄になるから、行わないほうが・・・・・」
ご主人は言いました。
「このリフォームを完成させ、
おばあちゃんをお正月に迎えられる場所を造りたい。
そして、もし、このリフォームをすることで、奇跡が起こせたら・・・・。
仮に、リフォームをしないで、おばあちゃんが亡くなったら、
悔いが残るハズ・・・・」
ボクは、お正月までに工事を完成させるため、
早急に工事の段取りをしました。
何とか、年末までに、工事完成できそうなメドが立ち、
工事着工。
工事開始1週間後、
基礎工事が終わり、
本日、建前日。
早朝、ボクの携帯電話が鳴りました。
「本日、未明、母親が亡くなりました・・・・・」
とにかく、工事をストップ。
数日後、ご自宅に伺うと、
「工事は、進めてください。
それが、供養になりますから・・・・・」
この時、ボクは、ご主人に、
「このリフォームは、無駄になるから、行わないほうが・・・・・」
と言ったコトバを思い出していました。
”損得勘定”でモノゴトを考えた自分が、
とても、とても情けなかったですね。
自分に、問い掛けました。
「自分の親なら、どうしたんだろう?」
「あなたなら、どうしますか?」
[2010年02月22日]
二世帯住宅として、今後一緒に住む理由として、
●そろそろ両親の老後のことが心配で
●父親が亡くなり、母親一人だけになってしまって心配なので
●理想的な土地が見つからないし、経済的にも自分たちで家を建てるのは難しそう
●実家を建替えして二世帯住宅にしたい
●実家の庭に、両親が家を建ててくれるので
●共働きだから、家事や育児で協力してもらえると助かる
●もともと二世帯住宅に住んでいて、そろそろ建替えしようと思って
親世帯は「老後」を意識した理由が多いでしょう。
子世帯は「家の広さ」や「経済的」な理由からという場合もあるでしょう。
当然、理由が生じた方から言いだすことになりますが、
できることなら、私は、”子世帯”から言いだす方が良いと思います。
[2010年02月04日]
二世帯住宅に住んでから、半年後、
「ずっと家にいると,よくないから働きにでたらどう?」と
友人が心配そうに言った。
次男が幼稚園に入園。
何も考えずPTAの役員を引き受けてしまって,
あいにく,働けない。
専業主婦は昼間,暇なイメージがあるけど,なんやかんや結構忙しい。
毎日,やる事ばかりで頭がパニックになってたある日の朝,
いつも元気な小学校3年生の長男がソファーに寝転がっていた。
その日はPTAの役員の仕事があってバタバタして、
早々に学校に送り出してしまった。
今思えば長男は具合が悪かったんだ・・・・・
バツの悪い事に携帯電話の調子も悪かった。
仕事がすんで自宅に戻ると長男が布団で寝ているではないか!
「どうしたの?」
「頭が痛くて熱が…僕学校で倒れそうになった」と長男。
「一人で帰って来たの?」
「そんな訳ないじゃん。お婆ちゃんが迎えに来てくれた」
学校から、携帯電話に連絡があったのに,つながらず,
義母に連絡がいったようだった。
母親失格!
後で聞いたら免許がない義母が,
わざわざタクシーで迎えに行ってくれたのだ。
私は義母に謝った。
「申し訳ありません。迷惑かけてしまって」
私が義母の立場なら間違えなく叱ったと思う。
叱られても仕方ない。
なのにニコニコして義母が言った
「あら,二世帯にしたんだからあたり前じゃない。協力出来る事はしますよ」
何故だか気持ちが軽くなった。
[2010年01月27日]
二世帯住宅で、よくあるケース。
子世帯はまったく気にしないが、
親世帯がとても気にする場合、
若しくは、
嫁や婿の両親より言われる場合。
例えば、1階 親世帯、2階 子世帯の場合、
間取りは各世帯と各々打ち合わせしますが、
親世帯が、子世帯の考えた間取りに一言、
「その位置のトイレは、家相的に良くないから・・・・」
まったく気にしない人でも、他人から言われると、
結構気になってしまうモノ。
自分の世帯の間取りのプランは見てもらっても、
できれば、相手世帯の間取りには、家相・風水の件では、
あまり口を出さないことも大事です。
また、もし、あなたが、家相・風水を見てもらう場合は、
必ず一人の方だけに見てもらってください。
何人もの方、書籍、インターネットの情報をイロイロ得ると、
皆さん考え方が違うので、何が正解なのかわからなくなって、
”家が建たなくなります。”
ちなみに、ボクの家は、
両親よりも、
当社 社員から,家相について忠告を受けましたが...........
[2010年01月20日]
くだらない事で言い合いしちゃって何とかしなきゃ・・・・しばらく考えた。
一緒に住み始める前、私が旦那に言ったことを思い出す。
「二世帯住宅になったら、お互いを認め合うことで成長できるね」って。
自分で言った言葉が頭のなかでグルグル回る。
私は、義母に手紙を書いた。
素直に出来ずにゴメンナサイ・・・・と。
手紙を書いた義母が私に、
「イイのよ、私もこんな性分だから・・・・
これからは、何でも言いあいましょうね。」
と言いに来てくれた。
今年のお正月、そんなコトを思い出しながら、
義母と一緒にお酒を飲んでいる。
[2010年01月13日]
二世帯住宅に住んで、早二回目の正月を迎えた。
住み始め最初の頃、互いに気を使いすぎ、生活することに
疲れていた時期もあった。
そんな時期、日常生活の些細な事でも、
敏感に反応し、義母と言い合いになってしまった。
今思えば、素直に「わかりました。」と謝ればよかったと
後悔している。
うちは、自宅を二世帯住宅のモデルハウスと兼ねている。
見学会の前は、子供が散らかし放題の部屋を掃除する。
ちょうど見学会の前日、セカセカと、部屋の掃除をしていた私に、
義母が
「夜に洗濯モノ干すなんて、近所に恥ずかしいからダメよ!」
と言ってきた。
うちは、洗濯の量が多いから一日ニ回洗濯する時があり、
乾かないと夜でも干してある。
「そんな細かいことは、言わないでください!」
と言い返した私。
確かに、義母の言っている事は、理解できるが、
人に迷惑掛けるわけでもなく、
夜に洗濯モノを干すコトは、そんなに恥ずかしい事だとは、
どうしても思えなかった。
旦那とは、設計時に、いつ洗濯モノを干しても良いようにと、
家の裏手に”洗濯干しスペース”を配慮して造ったのだが・・・・・・
世代の考え方の違いであろうか・・・・・・
しばらく納得いかないままモヤモヤモヤ、
義母とは、気まずい雰囲気のまま、数日後・・・・・
[2010年01月06日]
住宅を造る上で、外観の好み・趣向、
個人によって、かなり見解が分かれるところです。
「親世帯は、純和風」
「子世帯は、南欧風」
室内空間が、各世帯で独立している場合は、
各世帯が好みのインテリアで統一できますが、
外観デザインの場合は、どちらかのデザインに
統一しなければなりません。
ここで、大事なことは、
「建築予算が多く持つ方が強い。」という
力関係に持ち込むべきではありません。
家族の中で、もっとも立場の弱い人の意見を
取り上げてあげることが大事です。
”住まい”に対する不満は、住み始めてから、
日々、着々と募っていきます。
そして次第に、話し合いの場で、自分の意思でした
”我慢”であっても、
誰かのために・誰かのせいでした(させられた)”我慢”で
あるように思えてきます。
”我慢”しなければならないのなら、
その理由に”納得する”ことが必要です。
納得のいった”我慢”ならば、
後々”不満”とならないでしょう。
ただ、外観の色など、将来的に塗り替えができる場合は、
子世帯としては、”今は譲る”ということも検討しましょう。
ちなみに我家の場合、
ボクと父親は、共に設計士なので、
各世帯の設計は、各々。
共用部分、全体計画、外観デザインは、ボクが担当。
外観デザイン・色については、妻の意見をなるべく尊重しました。
[2009年12月25日]
二世帯住宅を建てる事例として、以外に多いケースが、
親世帯は持家だが、二世帯住宅に建替えするには土地が狭いので、
現在、住んでいる家を売却し、新たに土地を購入し新築するケース。
(以下 買換え と言います)
でも気をつけてほしいのが、ただ単に
不動産を売却をすると、結構、税金が課せられるケースも。
例えば、30年前に、1,000万円で購入した土地に、
親世帯は、当時、新築しました。
築年数30年の建物評価額は、ほとんど0円。
例えば、この土地が4,000万円で売れました。
3,000万円の差額(売却益)がでたとすると、
なんと税金を
3,000万円×20% = 600万円
も税金(所得税+住民税)を納めなくてはならないんです。
(計算をかなり簡略化しています。)
(※反対に、購入時より、損をしていれば税金を払わなくてよいです。
例えばこんなケース、
20年前(バブル絶頂期)に5,000万円で購入した土地。
現在、4,000万円で売却した場合等)
また、昔過ぎて、購入価格がわからない場合は、
売れた価格の5%が、購入価格と見なされるので、
4,000万円で、売れたなら
4,000万円×5% = 200万円(仮定購入価格)
売却益 = 4,000万円ー200万円 = 3,800万円
(所得税+住民税) = 3,800万円×20% = 760万円
ただし、いろいろと条件が合えば、下記①、②のどちらか制度を使うことにより、
節税も可能です。
①買換え特例
※例:売却益3,500万円、新しい土地+建物取得費が4,000万円で購入、
3,500万円ー4,000万円 < 0
税金(所得税+住民税)は掛からない。
②3、000万円の特別控除と
※例:売却益3,500万円、
3,500万円ー3,000万円 = 500万円
(所得税+住民税) = 500万円×20% = 100万円
※ただし、①若しくは②の制度を使用すると、住宅ローン控除 との併用は不可能。
現在、住んでいる家を売却し、新たに土地を購入し新築するケースは、
事前に知らないと損をしてもらうことも多々あるので、
建築業者、不動産業者、ご利用になる融資窓口・お近くの税務署などに、
相談にのってもらうのが得策です。
[2009年11月22日]
経済的理由により、二世帯住宅を建てるケースが多いからこそ、
住み始めてからかかる税金も安いにこしたことはないですね。
二世帯住宅に限ったことではないですが、
家を新築すると、いろいろな税金を払わなければなりません。
よく言われるのは、二世帯住宅を建てると、
「”区分登記”したほうが、税金が安くなるのでは?」
そもそも、土地・建物に掛かる税金は、建築費・土地代金に比例します。
価格の高い土地・建物を購入した人ほど、たくさん税金を払わなければなりません。
二世帯住宅の場合は、建物のボリュームも大きく、土地も広いケースが多いので、
税金も高くなりがちです。
そこで、前述した”区分登記”という方法を使うと、税金が安くなるケースもあります。
一つの建物で、各世帯が玄関・キッチン・お風呂など、単独で設置することにより、
二つの建物とみなすことが出来るのです。
例えば、
建築請負金額 4,000万円
建築延床面積 240㎡
※親世帯、子世帯の床面積が同じと仮定
の二世帯住宅は、
固定資産税評価額(建築請負金額の約6割程度):2,400万円(仮定)
区分登記をすると、単純に計算すると、固定資産税評価額は、
1,200万円×2棟
(実際には、こんなに単純な計算ではないですが)
建築延床面積は、120㎡×2棟
税金を計算するための条件は、上記と設定できます。
不動産取得税などは、建物1棟につき、1,200万円の控除が適用できるので、
単独登記の場合は、不動産取得税 (2,400万円-1,200万円)×3%=36万円
区分登記の場合は、不動産取得税 (1,200万円ー1,200万円)×3%×2棟=0万円
場合によっては、このような税金の差がでることがあるんです。
(不動産取得税は、建物完成時1回のみ徴収される税金)
また、固定資産税については、3年間のみの特例ですが、
床面積 120㎡以下の部分は、固定資産税を半額にできる制度があるので
単独登記の場合は、固定資産税 (建物分のみ)
(1,200万円(床面積120㎡までの固定資産税評価額)×1.4%÷2)
+
(1,200万円(床面積120㎡以上の固定資産税評価額)×1.4%)
=25.2万円/年
区分登記の場合は、固定資産税(建物部分のみ)
(1,200万円(床面積120㎡までの固定資産税評価額)×1.4%÷2)
+
(1,200万円(床面積120㎡までの固定資産税評価額)×1.4%÷2)
= 16.8万円/年
3年間に限り、(25.2万円ー16.8万円)×3年間=25.2万円
(固定資産税は、毎年掛かる税金。4年目以降は、変わりません)
区分登記をすると、不動産取得税と固定資産税でも3年間で、
36万円+25.2万円=61.2万円の差額のメリット
発生するケースもあります。
ただし、単独登記にするか、区分登記にするか下記のことを
よく検討してください。
①税金を軽減する目的で、わざわざ、
玄関やお風呂を二つにするのは割りに合わない。
②子世帯に兄弟(相続人)が居る場合は、
”区分登記”することにより、親世帯の持分でもめる場合も。
※具体的な内容については、
ご利用になる融資窓口・お近くの税務署などに、
お問い合わせください。
[2009年11月15日]