住宅ローンについて、分かりやすく教えてください。
大半の方は、“住宅ローン”を借りて、“二世帯住宅”を新築されます。
いろいろなことを考えなくては、いけません。
ここでは、私自身、金融のプロではないので、エラそうなことは言えませんが、
私が、日々の業務で実践している(気付いた)ことをみなさんに伝えたいと思います。
◆いくら借りる?
「住宅を購入しよう!」と意思が固まった場合、住宅ローンは、「月々いくら支払えるか?」と、まず考えますね。
目安となるのが、現状、賃貸住宅で暮らしている方は、現在の家賃。例えば、月8万円の家賃で生活しているから、「住宅ローン」も8万円で。
この考え方も一理ありますが、月々ではなく、”年返済率”という考え方が一般的です。
”年返済率”とは、年収に占める住宅ローンの返済割合のこと。「何をもって年収とするか?」に関しては、皆さんが会社からもらうであろう、源泉徴収表の中の最も大きい数字、すなわち”支払金額”項目の数字です。
具体的に安全な”年返済比率”の目安は、年収500万円をひとつの区切りとし、
年収500万円未満 年収の30%以内
年収500万円以上 年収の35%以内
が、安全に返済できる住宅ローンのひとつの目安です。
具体的には、
年収400万円なら、年間返済額は120万円以内
年収600万円なら、年間返済額は210万円以内
となります。
この金額は、奥様が専業主婦の立場のまま、子供2人に人並みの教育を受けさせられる住宅ローンの返済割合。
この金額を算出し、実際に借りられる住宅ローン金利等の諸条件に当てはめてみて返済額が確定したとき、
とても返せる金額ではないという家庭なら、住宅購入以前に、”家計”に問題がアリと考えます。
理由としては、
①浪費傾向
②車の購入法が間違っている
③生命保険の掛けすぎ・掛け間違い
この3点の必ずいずれかです。
反対に、この3点を見直せば、必ず安全に返済できます。
◆何年で返済?
ローンの返済期間。
よくある例が、「定年までに支払い終えたい」。ローン期間が短くなることにより、年収における返済割合”返済比率”が高まります。
例えば、現在38歳。
「60歳の定年までに住宅ローンの支払いを終えたい。」というお客様。
ローン期間は、60歳まで正味22年しかない。
一方では、金融機関では35年というローン期間を設けている。このケースでは、73歳までローンを組むことができる。
借入額 金利 期間 月返済額
2,000万円 2.0% 22年 93,705円
35年 66,253円
差額 27,452円/月
ボーナス返済なし、2,000万円の住宅ローンを金利2%で月返済額を計算した場合、
22年で93,705円、35年の場合だと66、253円。
その差は、月27、452円。
年間では、329,424円。
とくに子供の教育資金がしっかりかかってくる時期だと、”手元に約33万円残る住宅ローン”と
”残らない住宅ローン”。あなたならどちらを選びますか?
それでも、損得で判断して22年の住宅ローンを選んだとします。
順調に住宅ローンを支払えているうちは良いが、残念ながら、人間誰しも未来のことはわからない。
突然、親の介護をしなければならなくなるとか・・・・。不測の事態は考えておくべきです。
22年の住宅ローンは、支払いがきつくなったからといって、
途中で35年返済の住宅ローンに変更してもらえない。

「短期で組んだ住宅ローンは、返済途中で長期に変えてほしい。」こんな願いはかなわないんです。
ところが、長期で組んだ住宅ローンを短期で返してしまう分には何ら問題がありません。
住宅ローンは「損得」でなく「リスク」で考えるべき。
この本質がとても大切なんです。
でも、定年後まで住宅ローンを支払うにはやはり不安が・・・
「22年」と「35年」の住宅ローンの差額を積み立てると・・・
27,452円×12ヶ月×22年=7,242,328円もの貯金ができる!
22年で組むローンを35年という期間を利用することで毎月27、452円の差がでます。
これを浪費するのではなく積み立てたとしたら、定年の60歳までに約725万円もの預貯金がつくれます。
定年時まで不測の事態もなく順調に来れたのであれば、退職金の「ある」「なし」、
公的年金額、これ以外の預貯金金額などなど、決定しているはず。
そのときにはじめて、住宅ローンを完済すべきか?繰上げ返済すべきか?
答えを出されたらどうでしょうか?
長く借りて、人生のリスクを回避し、結果的に短く返す。
当然、私は35年で建築資金を借りました。
◆どこから借りる?
あなたが、建築資金を金融機関から融資を受ける場合、
「数ある金融機関の中から、どの金融機関を選ぶべきでしょうか?」
まずは、あなたが依頼する建築業者さんから紹介される金融機関が、ものごとがスムーズに進むでしょう。
一社だけでは、不安なら、ご近所の金融機関、数ヶ所に相談に行かれたらどうでしょうか?
ただし、注意点を書きます。
①金利が安い銀行が、必ずしも安くなるわけではない
・融資には、金利以外に保証料、手数料等が発生します。
これらの諸費用を考慮した総額で検討する
②融資実行時期の確認(着工時?、中間時?、建物完成時?)
・注文住宅では、工事中の建築業者への支払いは、
工事期間が長いため、通常、出来高払いになります。
(例:着工時 請負代金1/3,中間時 請負代金1/3、完成時 請負代金1/3または、毎月均等額支払い等)
金融機関によっては、完成時しか、融資実行をされない場合もあります。その場合は、“つなぎ融資”という制度を利用しなければなりません(工事途中で、お金を借りれるが、金利、保証料、手数料が割高です)
また、よく比較されるのが、「社内融資」。
大きくは、二種類あります。
①会社が直接融資
(会社が建築資金を直接貸し付けてくれるタイプ)
退職時、一括返済が原則。
若年層や中途採用の場合では退職金額が少ないため、退職金では
返済ができない人も。
手元に一括返済できる資金がなければ、退職前に、新たに金融機関から
借りられるかを確認しておく必要がある。
②提携した金融機関からの借り入れに対して利子補給
(提携金融機関から借りた建築資金に対して利子補給するタイプ)
退職と同時に利子補給が打ち切られる。
したがって、金融機関に退職勧告を行い、そのときの引き落とし額の変更などの
手続きをする必要がある。

一般的には、社内融資はあまりお勧めでないと言われています。
その理由としては、
①定年、退職と同時に住宅ローンの返済をしなくてはならない。
仕事を転職したい場合・・・・
②住宅完成と同時に、地方勤務配属(単身赴任)を命じられることも・・・・
会社に自分の意見が言いづらい。
③債務者(ご主人)に対して、団体信用生命保険(ご主人に万が一があった場合、
住宅ローンが帳消しになる保険)がかけられておらず、家族に支払われるはずの
死亡退職金と相殺という場合も・・・・
社内融資と比較されるなら、断然、”財形住宅融資”が良いと判断されます。


